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ガジャの日記 dekonezumi -エピローグ- ガジャ幼少期。あの頃の僕は・・・。 |
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1972年9月2日この日僕らは生まれた
体重1800グラム
彼は2200グラム
僕は栄養を彼に搾取
されないよう一生懸命
頑張ったんだけど
駄目だったみたいだ
1972年
ちょうど沖縄が
日本に返還されて
本土復帰した年
僕らは多少の体重の差は
あったけれど
無事、みんなに祝福されて
この世界に生まれてきた
お腹の中では
あんなにも偉そうに
先輩ヅラをしていた
彼が「弟」になってしまう
そんな理不尽な世界に。
1972年4月その時僕はお母さんの お腹の中にいた そこがどんな所かなんて もちろん覚えてなんかいない けど、きっとその頃から彼は 先輩ヅラをしてたんじゃないかと思う お母さんから与えられる栄養を 命として形をなしたばかりの 何も知らない僕に 「俺が先だ」とか 「飲み過ぎんなよ」 なんて強気に命令してたりして 本当は自分だって何も分から ないのに自分が先だという 自己主張ばかりしてたんじゃないかな だからといってそんな彼を 嫌いって分けじゃない どちらかと言うと好きだ 一緒に居ることが当たり前で 僕にとって彼は 彼にとって僕は 空気のような存在 そう その時僕らはお母さんの お腹の中に一緒にいた。 2007年8月31日 -現在②-「来やんせ」 「来てね」だ しばらくして気付いた 鹿児島訛りだった 「きやんせ」は丁寧な言葉なので この場合、またを付けて 「また来てね」 の意味合いなのかも知れない 頭の中で何度かつぶやく 「きやんせ、きやんせ」 イントネーションも思い出した とても優しく暖かい言葉だ ガジャはそう思った。 2007年8月31日 -現在①-ガジャは新幹線の中にいた 鹿児島中央発新八代行き 九州新幹線つばめ 真新しい列車だ 全体の色調は濃茶とグレー 特徴的なウッド調の座席 新幹線が九州に通ったのは 知っていたがこんなにモダン で格好いいとは知らなかった 喫煙車両だというのに タバコを遠慮してしまいそうだ 乗客はビジネスマンより 旅行客が目立つ 夏休み最終日 さすがに子連れは少ない 通路の向こうは 会社の旅行なのか おじさんたちがビール片手に 旅のしおりで談話している ガジャは一人だった 本当は窓側で景色を見ながら ゆっくり帰りたかったが 通路側しかないと切符を買った時言われていた 手荷物を整理している時 土産袋の文字に目が止まった 土産に買った薩摩揚げを 入れた紙袋 ひらがな四つが二文字ずつ 上下に並んでいる 縦書きか横書きか 自分の中で意味を成せない 「きんやせ?きやんせ?」 声に出してみる |
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